感情的に書きました。


これが現実なんだと突きつけられてしまいました。だって、今まで負け試合もいくつもあったけど、ここまでズタズタに切り裂かれるのって初めて見たもの。

ジーコの采配とかFWの決定力不足とか、そうやって言うことは簡単だし敗因の一部がそこにあると風子も思うけど、今日の試合感想に関してはもうそんなことどうでもいいですね。試合直後のインタビューも、もう、見てられませんでした(いや見ましたけど)。胸がいっぱいになってしまった。

他の選手がサポーターに挨拶しているあいだも寝転んだままのヒデを見てたら泣けてきました。別に風子は今までヒデのことを特別に思ってきたわけじゃないけど、23人が決まったあと試合を重ねていくにつれ、そしてこのブラジル戦のあとで、ヒデのすごさを改めて思った。
あのひとは、テクニックもあるがそれだけじゃない、実は炎のひとだった。風子的に言えば中山イズムだった。クールなサッカーができればそれにこしたことはないと思うけど、あのひとは日本が勝ちあがっていくためには運動量ときもちだと、何度も何度も言っていた。チームメイトにきついとか孤立してるとかバッシングめいたものもあったけど、ヒデこそが今の日本代表でいちばん献身できるひとだった。
今日のブラジル戦でも、大丈夫かと思うぐらい前半から飛ばしていた。前にも飛び出すし後ろのパス回しにも顔出すし仲間を鼓舞もする。
ヒデがいなかったらこんにちの日本代表はなかった。

個人的には、お玉の先制点はとても嬉しかった。おめでとう。
それと、いなもーや中田コくんの守備は、やっぱりワールドクラスに思えた。身体のつけかた、押さえておくべきパスコース、失敗をおそれずチャレンジする気力(まあ風子の期待度からするといなもーにはもう少し判断の速さを求めたいところもあるのだが)。ふくにー(福西くん)も中澤くんも、もう海外へ出るべきだと思う。そうしないといつまで経ってもアジアレベルのままだ。親善試合でいくらいい出来で評価されても、それは結局参考資料にしかならない。W杯で勝つつもりなら、ワールドクラスの実戦を積まなくちゃいけない。
俊輔は、見てていちばんつらかったですね。こんなもんじゃない、まだまだできることがあるってわかってるのに、今大会では一度も披露できなかった。そして、俊輔がキレがないときに代わって出られる選手が日本にいなかったことが二重につらかった。FWの決定力やDFのカツカツ具合に比べて、やはり中盤はがんばったらがんばっただけそこそこやれてただろうと思うだけに、俊輔をもっと頼りたかった。
よしかつくんは今日も神がかってましたね。海外で絶賛されるのもわかる。よしかつくんがいなかったら、もっとひどい結果になってたのかもしれない。

解説木村さんはバックラインを押し上げる話を後半よくしていたけれど、みやもーがいたら変わったんだろうかとも思う。出場停止で大会が終わってしまうというのは、残念ですね。いつも失点したあと、手をたたいてみんなに檄を飛ばしていたみやもー。今日、偶然かもしれんけど2失点目だったか3失点目だったかのあと、いなもーが声をはりあげてるのが映って、いなもーも成長してるんだなあとつくづく思うのと同時に、背が低いから空中戦で不利だとかDFなのに特徴が「読みの良さ」だけなんて使えないとか言われてきたみやもーに、これまでどのぐらい励まされてきたのかを思いました。最後までピッチにいたヒデに声をかけているシーンも印象的だった。

「次へ次へ、つなげていくしかないんです」。
解説木村さんの言うとおり、こういう思いを重ねて日本はここまで来た。ドーハの悲劇、フランスでの全敗、そして今大会。
これからもきっとそうだろう。ドイツでの1分け2敗がいつか、さらにステップアップした日本代表の糧となっている。

だけど今は、まだ放心しています。試合後の選手たちの顔、インタビューで声をつまらせた俊輔、倒れこんで目を赤くしていたヒデ、そして選出すらされなかった松井くん。4年間、はりつめてきたものが終わってしまった。
4年前涙をのんだ俊輔やタカ、できなかったフル出場を狙っていたいなもー、ここ数年代表の風格が出てきた加地くん、次々に救世主と呼ばれた大黒お玉巻くん、海外組対国内組のネタに挙げられたみっくんふくにーヤット、W杯に照準を合わせて日本に戻ったあっちゃん小野ちん、そして何よりも誰よりもヒデ、スタッフのひとたち。
評価はこのさいおいておいて、選手たちがそれなりに納得していればいいと願う。負け続けたわけだから完全に納得とはいかないだろうけど、それに、最善を尽くしても届かなかったという悔しいきもちはあるだろうけど、日本の2006W杯は終わってしまったのだから。

初めて誕生から終わりまで見続けた日本代表でした。いっぱい一喜一憂したけど、好きでした。